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Crush On You!




一体如何してこんなことになったんだろう。
リョーマは豪華絢爛、正しくその敬称が相応しいシャンデリアの
掛かった天井を仰いで溜息を吐いた。
今日ほど人生最悪の日はあっただろうか?

思い起こせば数時間前に遡る。
中学卒業後、父親の仕事の都合で中学まで暮らしていたアメリカに
再び渡り、但し今度は静かなカントリーサイドと掛け離れた
ビジネス街に近い郊外で暮らし始めた。
と、言っても日本に比べて物価は然程変わらず土地は拓けた国だ。
東京のそれとは、規模の違う街並みに初めは困惑したがもともと
順応しやすい性質だからなんら問題は無い。
昔住んでいたというだけあって英語の発音も問題なく、寧ろ日本語の
それよりも親しみやすい言語になっている。
ネイティブスクールに通っても、友達は出来て元々日本人らしからぬ
性格の持ち主である彼はすぐさま順応して数年を経た。
人種の坩堝、とよく表現される国だ。
差別はあるが、特にこうも白色人種・黄色人種・黒色人種、髪の色も
ブラウンにブロンズ、プラチナゴールドに黒色等々様々に見かける
巨大都市ではそれほど目立った差別など受けない。
幾らネイティブに程近い発音だろうと、見た目はジャパニーズな彼は
しかし一般で言うところのアジア系とはまた異なった顔立ちをしている。
少なくとも醤油顔じゃあない。
くっきりした、涼しげな目鼻立ち、長い睫毛や白色人種の
それとはまた異なる透き通るような絹の肌はクラスメイトたちにも
アジアンビューティーだと(彼にとっては全く不名誉だった)
持て囃されて結局日本でいる頃と変わらない扱いを受けている。
今日は学校も休日、特に人通りの多い街中をウォークマンを聴きつつ
お気に入りのテナントへと向かっていた。
何でも新しい商品が入ったと聞いて、リョーマは歓喜した。
聞けば彼の好みにぴったりとくる細目のビンテージジーンズ。
買わないにしても一度見に行ってみようと、意気揚々と駆け抜ける
雑踏は今日も変わらずひと時も静まる気配を見せない。
と、そのとき。
通りの誰もが振り返るような、派手なクラクションが鳴り響いた。

「!?」

思わず釘付けになった道路には、未だ幼い少女が立ち竦んでいる。
目の前には、もう其処まで車が迫っていた。
危ない!逃げろ!と誰もが口々に叫んだが恐怖に彼女は躊躇した。
その一瞬の躊躇が自動車相手には、間違いなく命取りになる。
判断してからの彼の行動は素早かった。
瞬発力には、鍛えた自信がある。










派手な急ブレーキ音、それからぐしゃりと何かが潰れる音、
しかしいつまでたっても襲ってこない衝撃にリョーマはゆっくりと
目を開いた。腕の中の温もりも、きちんとある。

「あー、Are you O.K?」

小さな身体を庇うようにした腕や足はヒリヒリと痛んだが、擦り傷と
打撲程度と判断してリョーマは埃を払いつつ立ち上がり、腕の中で
ガクガクと震える子どもを立たせてやった。
うん、怪我もない。
暫く風呂に入るとき沁みるな〜これは、と苦笑しつつジーンズを
見れば派手に破れていて血がにじんでいる。
やっぱり、代替を買う運命なのだろうか。

「ごめ、ごめんなさっ・・・・」

派手に泣きじゃくる女の子に苦笑して、無事なら良いと告げる。

「怪我はないんでしょ?じゃあ、泣かないで。俺は無事だし、他に
 誰も・・・・」

誰も怪我していない、と言い掛けてリョーマは漸くハッと気づいた。
気づくことが出来た。
通りに集まった人だかり、その視線の半分は自分たちに向かっていて
――――――――――残り半分は派手に大破した外国製の如何にも
高級そうな車に向けられているということに。

「・・・・・・・・・ててててっ、あー、派手にやってくれたな」

「しかたねーだろ!ガキが飛び出してくるんだから!
 クソッ、またアイツに厭味言われる」

「『お前は運転一つも満足に出来ないのか?』ってなー」

「俺のせいじゃないし!!」

バタン。
派手にひしゃげた車から出てきた人物達は、しかし誰もの予想を裏切って
殆ど無傷、だった。見た目は。
長身の少し長めの髪の毛を軽く流して、フレームレスの眼鏡を掛けた男と
そして肩上で切りそろえた髪の毛を派手に赤く染めた男、どちらも
黒いスーツを着こなしている。
リョーマが驚いたのは、彼らの出で立ちではない。
自慢じゃないがその程度の格好の人間なら何処でも居るし、
美形と評しても何ら問題のない2人組みは確かに目を惹いたが、
問題は彼らの話す言葉が明らかな日本語だったという点だ。
ぽかん、と見ているとズンズンと人並みを割って二人は此方に
向かってきた。
あからさまに怯えた子ども(それもそうだ)を庇うように逃がすと、
いきなり胸倉を掴まれる。

「オマエ!いきなり飛び出してくんじゃねえって学校で習わなかったか!?
 これだからガキはイヤなんだよ!
 最悪だ、車も使い物になんねーし、
 俺は腕痛めるし侑士だって打撲だし!!
 アイツ怒らせちまうじゃねーか!
 クソッ、どうしてくれんだよ!!」

今度は英語だ。
まあまあ、と宥める侑士と呼ばれた男の手を振り払い更に青年は続ける。
そりゃあ、悪いのは此方だしと諦めて小言を聞いていたリョーマだが
延々と繰り返されるマシンガントークに次第にむかついてきた。
(彼は気が長いほうではなかった)

「そんなに車が大事なら保険でも何でも入っとけば?
 子どもが危なかったら助けるのは当たり前じゃん!
 人の命とどっちが大事なのさ!?」

・・・・・・言ってしまって。明らかに怪訝そうな顔をする相手を見て
しまった、と思う。
訴訟大国だ、訴えられでもしたら面倒だしどうなるか分からない。
何せタバコにより肺がんになったからって原告が勝利するような
国なんだ。
ぐ、とリョーマが堪えると今まで後ろで成り行きを見つめていた
眼鏡の男が歩み寄った。
アジア系の整った顔立ち、はともすれば感情表現の豊かな欧米人に比べて
冷たそうに見える。

「それがなーあかんねん」

ひたり、と音もなく近寄ると耳打ちするような至近距離で彼は囁いた。

「保険屋はどこもかしこも俺らみたいな仕事しとると入れてくれん」

上品そうな微笑、そしてわざとらしい、しかし一部の隙も無い仕草で
胸元からちらつかす硬質の武器にリョーマは事情を把握して、
流石に言葉を失った。




「どーする?警察来ちゃうぜ?やだよ、警察と関わるとヤベー。
 素性バレるとマジーじゃん」

「じゃあないなー、ちょっと身代わり立てるわ。お前グラサン
 外されんで?」

「外すかよ」

「ちょうどラッシュアワーや。向こうさんも到着までに時間が掛かる。
 充分や。顔を覚えられんうちにおいとましよか」

「コイツどうすんだよ」

「んー・・・」

赤髪の青年が顎でしゃくると、とりあえず、とリョーマは腕を引かれた。
頭の中で警報が鳴り響くが此処で抵抗したらズドンでお仕舞だ。
日常、潜んでいれば分からないが此処はそういう街でもある。
一度路地裏を通れば其処は無法地帯と化すような場所だ。
丸腰では如何しようもないままに人混みに紛れて路地裏に
連れていかれると一発や二発殴られるのは疾うに覚悟が出来ていたが、
彼らの損失を考えればそれだけでは済みそうもない。
此処まで追い詰められれば溜息すら出ない。
そんなリョーマに度胸すわってんなーと男は笑った。

「日本語」

「え?」

「俺もジャパニーズだ。日本語で通じる。OK?」

「へえ、同胞ってわけだ」

「だからって逃してくれるとは思えないけれど」

「違いない。どうすんだよ、侑士。コイツ。あれ、弁償させんの?」

「弁償させるっつっても、それまで時間かかるしなー。
 金の問題はええねん。どうせ腐った金で買ったもんやし、現に腐るほど
 そういう金はある。また買ったらすむ話や。問題はなー」

「・・・『ボス』の不機嫌だよな」

神妙な面持ちで呟くと、同意した。

「スナイパーの岳人が腕打撲して、俺が打ち身で動けんかったら
 絶対アイツ不機嫌になりよる・・・」

「不可抗力だ!このガキのせいで・・・・!」

「そう、そこで」

にっこり。
笑みを浮かべた「侑士」は懐から何かを取り出す。てっきりそれが先ほどの
銃だと思ったリョーマは息を呑んだが、実際はえらく小型の見覚えのある
フォルムの物体だった。

「け、いたいでんわ?」

「あたりー。やっぱり日本製がええな。デザインもクールやし、
 品質もええ。値が張るけど、その分文句なしや。
 でな、さっきの話に戻るで。
 うちのなー、ボスの気分次第やけどチャンスをあげよう」

パシャッ。

言うが早いか、眩しいフラッシュがたかれて目を瞑る。
カメラ機能だ。

「送信、っと」

「・・・あー、なるほどね」

リョーマにとっては???しか浮かばない一連の行動に
「岳人」はしかし納得したようだ。
呆れたような溜息を吐く。

「でも、コイツで?そりゃ、えらく美人だけどよ?男だし、
 クソ生意気だし、大丈夫か?」

「『強気なヤツ程虐め甲斐がある』がモットーやけんな。
 趣旨換えってこともあるやろ?可愛いやん、コレ」

コレ、と指差されてリョーマは兎に角話が見えないがそれが自分の
ことだと承知して目を細めた。
男に可愛いって言われたって嬉しくも何とも無い。
寧ろ大丈夫か、コイツ?と思う。それを察して「侑士」は苦笑する。

「あかんかったら、始末するだけやろ」

「んー、そりゃそうだけどよ」

「それに、始末するまでやったら遊んだってええし」

「俺はガキをいたぶる趣味はねーっつの、オマエと違う」

「よぉ言うわ」

ピロリン。
場にそぐわない機械音が響いた。器用に片手で携帯電話を広げると、
残念、といった風に青年は笑う。

「ボスが連れてこい、やって。良かったな、命拾いしたやん」

そんな経緯だった。













閑静な住宅街、更に通り過ぎて最早家というよりも屋敷と称するのが
正しい街並みが続くとやがて車は止まった。
あれから直ぐに迎えの車が彼らのもとにきて(リョーマも半ば無理やり)
乗せられてあれよあれよという間に此処まで連れてこられた。
そのまま呆然とするような屋敷の中の応接間と思しき場所に案内されて
ポカンと口を開けるより他無い。
やたらに高そうなお菓子も紅茶も全く手を出せないままだ。
幾らほど待っただろうか、やがて扉が左右に開かれて一人の青年が現れる。

「よぉ」

低い、が艶のある凛とした声だった。
ハッとそちらを向けば、直ぐに扉は閉められて部屋にはリョーマと
彼の2人きり。
まるで死神みたいな全身黒のスーツを難なく着こなして、
シンプルな衣装と対照的に派手な容貌をした男だった。
顔つきで生粋の欧米人ではないことが分かるが、それでも幾らか
血が混じっているのだろうか。
きつそうな印象の綺麗な瞳はアッシュブルー。
柔らかなウェーブを緩く描く髪の毛は染めるだけではきっと是ほど
綺麗に出ないグレイブラウンで、きっちり着込んだわけではない態と
伊達っぽく着崩したスーツの胸元や指先それに耳には燻銀と
ゴールドが光っている。
香るフレグランスはジャン・パトウ。
芸術的に整った顔立ち、細身で、一見優男風だがその威圧感が
彼が決して只者でないことを物語っている。
身構えたリョーマに薄く婀娜っぽく笑うと、そのまま横のソファーに
腰掛けた。
脈打つ心臓にこれが先ほどまでの青年たちが言っていた「ボス」
なのだとリョーマは何も言われないうちから悟ってしまった。
嗚呼、全く人生最悪の日だ!間違いなく、疑いようも無く!

「ジャパニーズだろう?生憎俺は生まれも育ちも此方なもんで、
 日本語は齧る程度しか知らねえ。
 あんな回りくどい表現じゃあ女一人口説くのに100年かかっちまう」

言うと、腕が肩に回される。
とりあえず、いきなり殺されることは無い・・・みたいだ。
しかし油断ならないと睨み付ける、がその視線が気に入ったみたいに
彼は鼻を鳴らした。

「そう睨むなって、痛手を被ったのは俺だぜ?
 うちの腕利きのスナイパーと参謀が3日も動けないとなると
 ファミリーをまとめるのに人手が欠ける」

「そんな、人手不足なのかよ・・・」

ぽつりと呟いたリョーマの声に、面白そうな顔をした。

「少数精鋭がモットーでな。とは言っても此処界隈で俺の名を知らなけりゃ
 ソイツはモグリだ。ケイゴ、景吾、跡部。日本名は母親の趣味だ」

「・・・・・!」

それは流石にリョーマでも知っている。
彼が此方に越してきてから、ニュースの中で何度も目にしたことのある
ギャング、或いはマフィアのグループのボスの名前だ。
GELIDO――ジェリード、氷のようなを指すイタリア語のファミリーは
うら若き才溢れるボスの出現で今や国を代表するマフィアの一つだ。
そのボスの名が、Key goであると噂で聞いたことなら何度でもある。
キーゴ、ケイ、キイ、皆様々に呼ぶがずっとニックネームか
コードネームのようなものだと思っていた。
それが日本名だとすれば、納得が出来る。
香りたつような色香、それを上回る存在感、成程これは望んだからといって
誰もに与えられるようなものではなく生粋の一種のカリスマ性である。
ゴクリと固唾を飲み込んだ彼の事情が分かったのか、置いてある冷め切った
紅茶を煽って跡部は言った。

「心配しなくっても取ってくったりしねーよ。その代わり、なぁ」

咽喉を潤しても尚擦れるような声はずくりと骨を振動して拡がる、
まるで麻薬のようだ。
肩を揺らすと咎める様に押さえ込まれ眼前に整った顔が迫る。
目を瞬かせたリョーマの幼い仕草に、男はいっそう笑みを深めた。
部下の杞憂と逆に機嫌は良いみたいだ。
首筋に顔を埋めると香水を付けずとも体臭も何も無い白い肌に
接吻ける。慣れた仕草にはすっかり厭きてしまったが、こうも擦れて
いないと暫く楽しめそうだと咽喉を鳴らした。
抵抗を覚悟しなかったわけではないが、思いのほか抵抗が無かったので
そのまま胸を弄る。当たり前だが柔らかさは無くて、ただ肌触りは
抜群だった。長い睫毛やチェリーピンクの唇、元々東洋人は好みだ。
従順だと聞くし、それならば後腐れが無く陥落しやすい。
華奢な造りの身体もすっかり抱きこめるし、肌の肌理も細かい。
それにこの子どもは大層見目麗しい。酒場の女から、要人まで美形には
見慣れた跡部をしても彼は綺麗だった。
思わぬ拾い物をしてきてくれた部下にこっそりと感謝する。
彼にとっての日常は大層つまらない、それは世界に対しての感想でもあった。
だから腹心の部下たちには悪いけれど、彼らのちょっとした
怪我でこれほど見目麗しい玩具が手に入るならば安いものだと思う。
そんなことを考えて、腰、そして下肢に手を這わせた彼はだから
油断していたのだ。

「っざけやがって、この野郎!!ヘンタイ!死に曝せっ!!!!!」

バキッ


ありったけの罵声を浴びせて見事な右ストレートが入った。











ドン、と響いた銃声に外で待機していた部下達が一斉に扉を開け放つ。

「跡部!?」

しかし、彼らが見たのは肌蹴た服を着た少年に銃を突きつけられた自分の
ボスの姿だった。

「おい、テメエ!」

岳人が駆け寄ろうとするのを侑士が止める。

「やめとき」

「俺のほうが先にこの人を撃つよ?これでも、割と腕は良いんだ。
 射撃にも行くし、ゲームセンターじゃ外したことがない。
 この至近距離ならね」

先ほどの音はすでに彼が発砲した音だ。
防弾の扉には弾痕がある。
油断しきっていた跡部は決まり悪そうに舌打ちして、部下のほうが
うんざりした。

「おまえなー・・・そんなんばっかりやったら何時か寝込み襲われて
 死ぬで?」

「この間も、ベッドで敵の放ったスパイの金髪グラマラスなおねーさんに
 殺されかけてたじゃねーか・・・」

「いい加減にしてくださいよ、ボス・・・」

「黙れ!男の性だろうがっ」

服を片手で整えつつも視線を跡部から離さないリョーマに
何があったかなんて想像に容易くてイヤになる。

「・・・今度はガキで男かよ」

「跡部やらC!」

「るせえ!慈郎!撃たれたいのか」

「っていうけれど、ボス。ボスの銃は彼が持っているんでしょう?」

冷静な部下の突っ込みに跡部は、ギッと睨みつける。

「しかし、君腕ええなー。ホンマ一般人なん?」

「・・・はあ、まあ」

「跡部を人質に取られたらしゃーないし、ほんなら逃げてええよ」

「・・・・へ?」

思わず間抜けな声を漏らした彼に、読めない笑みで男は続けた。

「痛みわけってことで。ほなら、また」

「忍足!俺は許可してないぜ!?」

銃を突きつけられたまま跡部が叫ぶ。

「オマエが油断したんやんか。それとも何や?俺らが動く前にその
 かわいーい子に殺されたいん?」

「・・・・っ」

憮然とした彼は、先ほどまでのやたら艶めかしい色香は何処へやら
ただの悪戯っコみたいでリョーマは殺気が殺がれる。
(これが・・・・あの悪名高いマフィアを束ねる男・・・???)
最早疑問だ。
しかし当然こんなところに長居なんて出来ずに、
罠かと疑わないわけでもなかったが、ソロソロと出口に向かった。
無論、銃は離さない。

「おい!」

不意に跡部が声を上げる。

「オマエ、名前!名前何て言う」

「誰が名乗るかよ!!」

銃を構えたまま叫ぶと、後ずさりしつつドアを閉める。
いきなり開け放たれたときのことも考えて、暫くそのまま下がり
やがてダッシュで迂回する。
門まで全速力で走って、それからしまったどうやって帰るんだコレと
脱力した其の時。

「送っていくで?」

ニッコリ。
有無を言わさぬ笑みでいつの間にか車が用意されていた。










「いやー、君すごい度胸やなー。久しぶりにあの跡部に
 啖呵切るヤツ見たわ。
 おもろいから、逃がしたる。どうせ、またどっかで会うやろ」

「もう会うか!」

「無理やって。俺らの情報網甘くみたらあかん。
 跡部も君が気に入ったみたいやし」

その言葉にリョーマはぶはっと噎せた。
気に入った!?あれで!?

「あの人、Mなの?」

怪訝な面持ちで聞くと今度は忍足が噎せた。
それから一頻り笑って、危うく対向車線にはみ出したりしたが何とか
持ち直してどちらかといえば、めっちゃSやろ。と、とてつもなく不吉な
言葉はとりあえず聞かなかったことにする。
もう直ぐ喧騒に紛れた街に戻る。
きっと母親が夕食の支度をしているはず。
怪我を何て説明しよう。



家に戻った彼が懐に抱えたままの銃に気づいて頭を痛ませるのは
その直ぐ後のこと。


















跡部様はチンピラとかマフィアとかギャングとか危うそうな職業は
とっても似合う気がします。でもきっと見た目ホストだろうなあ。
最近リョマさんに振り回されている彼が多いので、久々に振り回して
みました。ちなみに彼の部下はみんな氷帝レギュラー陣の方々です。
年齢設定的には跡部様が二十代前半、リョマさんが16・7位かなー。
かなりパラレルですが楽しかった。
リボーンを読んでいてマフィアものが唐突に書きたくなりましたw
男物の香水なんて知らないので、検索かけて一番高かったやつを
使ってみました。









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Owner:momoya 2006 Not Take Free












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