投げ出された四肢に白い砂が張り付いて、潮の香りを認める鼻腔を 擽るように夏の風が凪いだ。 肌を撫でていく波は、打ち上げられた浜辺で最期のときを待っている。 海が全ての生命の母だと言うのならば引いていく鼓動の浜は つまり廃墟であって、墓場であった。 静かに呼吸が奪われていく、静かに命が終わっていく海岸はあまりに 鮮やかな景色をカレイドスコープのように移り変わらせる。 あるときは、切ないまでの赤い夕暮れであり、 あるときは、何処までも底の見えない澄んだ青空だった。 その全てに運命が内包されていて、進化を疑似体験した羊水を 髣髴とした記憶が緩やかな螺旋を描いては溶け出していく。 白い漣に白い流線型の?を遊ばせて、君の見る景色が如何ほど遠い。 遠い昔の革命を喪わせて、近い将来の絶望を静かに殺していく。 たゆたう意識を留める術はただ君に依存している色彩の密林、 遮るもののない水の中で惑星の上で傍受した波を向けるただ一つの 夢が蒸発していく葬送行進曲を瞼の裏で繰り返す。 現実がまどろむ。夢は日差しと共に降り注いで瞳を焼き付ける。 手を伸ばした先に冷えた夏の身体があり、濡れた指先で唇の型を辿った。 薄く上下する呼吸と、落下したままの意識を預けて午睡の 君は浜に解体され逝く人魚で、覚醒を待つ眠り姫。 耳を澄まして聴いている、傾ける意識はこの惑星の鼓動。 底抜けに明るい空が白んでいく僕らを喰らう。 空間と時間さえも消失のあとには残らない、物体は全てを道連れに この空と心中する、身体を構成するのは空であり砂であり君の鼓動に 似た漣の音であり君の臓器に似た珊瑚の色であることを疾うに僕は 知っていた。胎内に眠る小宇宙へと耳を寄せて愛を囁く。 口移しで運んだ夏の流動はやがて君の潮騒に消える僕の遺言。 「越前」 愛しているよ 囁く声に落ちていく赤い感情、流れ出す指先が奏でるように 求める。記憶は君に奪われる。 あー・・・・・・・・・・電波ですいません。 この曲聴いたら一回どうしても書いてみたかったんだ。。。 タイトルの意味は、昏い微笑みとかそんなんです。確か。 |
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